伊那谷の名産品「市田柿」。この地に移り住むまで知らなかったのですが、ブランド干し柿です。言われてみれば、ぷっくりした高級な干し柿を「市田柿」だと知らずに食べた事があります。この地方で作られていたんですね。

市田柿のシーズン到来!
晩秋になり、市田柿の収穫時期になりました。って、そもそも市田柿とは生柿? 干し柿?
JA南信州さんの解説によると・・・

『「市田柿」とは下伊那郡髙森町の市田地域で、500年以上にわたり栽培されてきたことから名付けられた、渋柿の品種です。これを干し柿にしたものも「市田柿」と呼びます。干し柿は一口大で、もっちりした食感と上品な甘みが特徴。』

・・・だそうです。実際、柿を手に取ってみると小ぶりで、やや縦長の丸い柿です。美味しそうに見えますが、渋柿なんですね。
市田柿飯田市HP
※これが渋柿の市田柿

柿すだれを見てみたい
皮をむいた柿が農家の軒先にずらりと吊るされる「柿すだれ」。この時期だけの風物です。是非、この目で見てみたいと思い、市内を自転車で散策するも出会えません。
天竜峡まで足を延ばした折に、柿すだれを見られる所が無いか観光案内所で聞いてみました。案内所のお兄さんがネットや電話で色々探してくれたところ、高森町のお寺と直売所で見られることが分かりました。ありがとうございます!

今は昔と違い、柿を屋外で干すことが出来なくなったそうです。虫や大気汚染、埃などを気にする人が多くなって、衛生面が過敏になったとか。だから見られないんですね。外に干しているのは、自家用か観光用だそうです。

高森町、松源寺の柿すだれ
教えてもらったとおり、早速行ってみました。松源寺は、松岡城跡に建てられてから400年の歴史があるお寺だそうです。
1108松源寺
※由緒あるお寺、松源寺。お庭も素敵です

そして、釣鐘堂にぐるりと柿すだれが吊るされていました。
午前中はまだ霧が少し残っていて、如何にも趣がありました。
1108松源寺柿簾

柿はまだ瑞々しく、昨日今日に吊るされたばかりの様です。境内の片隅には柿の皮がぎっしり入ったコンテナが置かれてあり・・・タイミングが良かったようです。
1108柿簾
※一つ一つ、昔ながらの細紐で吊るされています

直売所「旬彩館」の柿すだれ
松源寺のすぐ近く、南信州フルーツライン沿いの直売所「旬彩館」にも行ってみました。頂いた情報どおり、柿すだれがお店の端から端までずらりと干されていて、壮観です。来てみた甲斐がありました。
こちらもまだ柿が瑞々しいので、干し始めたばかりの様でした。
1108旬彩館

販売されている野菜も、よく利用している市内の産直店より一段とお安い感じです。
そして眼下では伊那谷の霧が去っていくところでした。この霧が干し柿を美味しくしているんですね。
1108伊那谷の霧

味わえるのは1ヶ月先
こうして1ヶ月程干すと、美味しい干し柿になるそうです。TVでも季節の地元ネタで市田柿の干し始めが紹介されていました。
1ヶ月後の11月末~12月初め頃から店頭にて販売されるとか。正月明けくらいまでは購入できるそうです。期間限定品ですね~。是非買ってみよう!


毎朝見る霧から、この地の名産品「市田柿」に思い至りました。いよいよシーズン到来です! 


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